研究課題/領域番号 |
25780306
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
聶 海松 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (10626716)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 中国大陸妊婦 / 香港 / 越境出産 / 双非児童 / 越境通学 |
研究概要 |
中国では、経済発展にともなう農村部から都市部への労働人口の移動や、“一人っ子政策”の厳しい賞罰制度を逃れるための北京・上海などの経済発展を遂げた都市部から香港への妊婦の移動など、人口が流動化している。 中国大陸妊婦が香港で出産するケースが急増し、香港の医療機関の大きな負担となり、社会問題になりつつある。香港保安局の資料によると、2001年の620人であった出生数が2005年の9200人までにのぼり、2010年に4万人を超えており、香港の新生児8万8千人のうち、45%は中国大陸の妊婦が生んだ子供であった。 また、香港で“双非”と呼ばれる児童が深刻な社会問題を引き起こしている。香港に居住権を持たない中国本土出身の夫婦が香港で越境出産をすると、その子女は“双非”と呼ばれる。香港教育局の統計によると、越境通学児童の数は1997年の時点では500人程度だったが、2010年は30倍以上の1万6000人にも上っている。就学児童の急増は学校の受け入れ態勢が追いつかない、経費の増加など現地の教育機関に大きな負担となっている。また、地元の学童が入学できずにあぶれるという事態も生まれつつあり、香港人と中国人の摩擦の原因になりうると懸念されている。このように、18万人の双非児童の教育問題が大きな課題である。 聶は現地実態調査を行い、越境出産する妊婦を対象にして香港出産の原因やルートを明らかにし、双非児童家庭の越境通学の実態についても考察・分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
25年度では、香港で中国本土から妊婦の移動が急増した実態調査および要因解析を行った。それに加え、新たに関連する国際人口移動となる双非児童家庭の越境通学の実態についても考察・分析したため、順調に進展していることに間違いない。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度ではロシア、シベリア極東への中国人増大に係るインタビュー調査を行う予定であったが、27年度との順番を変え、メコン川流域の中国人増大に係るインタビュー調査を先に行うことに変更する。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度はこれまで築いてきた人脈を利用し、調査費を節約することができたので、平成26年度はかなり調査費がかかることより、26年度の調査費に回したい。 中国上海、北京、および国境・雲南省、ラオスなどの実地調査に使用する。
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