中国では、経済発展にともなう農村部から都市部への労働人口の移動や、“一人っ子政策”の厳しい賞罰制度を逃れるための北京・上海などの経済発展を遂げた都市部から香港への妊婦の移動など、人口が流動化している。このような人口流動は、すでに国際的なものとなり、今後さらに規模が大きくなると予想されているが、周辺各国に対する影響の大きさについて、本格的な実態調査はまだ行われていない。本研究では、中国の経済発展および人口抑制とグローバルな人口移動の関係について、一人っ子政策の焦点を当てた実証調査を行い、日本に代表される少子高齢化が進んだ周辺各国に対する長期的な影響を予測した。
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