今回の研究成果としては、第一に、現代日本における都市的生活様式とその生成メカニズムを体系的に明らかにしたことが挙げられる。その結果、現代日本においてフィッシャー・ウェルマンの第三の潮流の議論が支持されることが明らかとなり、成果は単著として出版している。また、第二に新しい都市度尺度の開発を進めた。GIS(地理情報システム)によって全国調査の抽出地点の人口ポテンシャルを算出し、人口ポテンシャルと人口規模をはじめとした従来の都市度尺度とその有効性について比較した。その結果、人口ポテンシャルのほうが全体として説明力が高かったため、新しい都市度尺度としての人口ポテンシャルの可能性が示唆されたといえる。
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