研究課題/領域番号 |
25780310
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 就実大学 |
研究代表者 |
中塚 朋子 就実大学, 人文科学部, 講師 (50457131)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 聞き取り調査 / 参与観察 / 質問紙調査 / 国内外における研究者交流 / 先行研究の収集・整理 |
研究概要 |
平成25年度は、おもに「先行研究の収集・整理」を進めつつ、聞き取り調査、フィールドワーク、関連する分野の研究者と意見交換を行いながら調査研究を進めていった。 【聞き取り調査】(1)保因者女性への継続的な聞き取り調査:保因者としての自身の経験や、血友病患者・家族の支援の在り方についてお話いただいた。(2)非加熱製剤によるHIV感染被害を受けた方(血友病患者)への聞き取り調査:現在の活動に至るまでの経緯(個人史)、患者団体に関する活動、血友病患者への支援の課題(運動史)、病いや障害という観点から血友病の経験について語っていただいた。 【参与観察】(3)血友病患者会が主催するサマーキャンプへの参加:血友病の患者・家族・医療関係者・製薬企業などが参加して行われるサマーキャンプでの参与観察を行い、「保因者」に関するフリートークおよびディスカッションなどに参加した。(4)医学教育における「薬害教育」の講義場面を観察:神戸大学医学部の各専攻と神戸薬科大学の合同実習プログラムの合同講義・シンポジウム「患者中心の医療」の見学(於神戸薬科大学)。 【質問紙調査】(5)血友病患者を対象とした質問紙調査の質問紙作成および実施:患者・家族調査研究委員会が実施する調査研究「ヘモフィリア患者がもつライフスキルの収集および共有と継承に関する調査研究」の実施(おもに「保因者」や遺伝に関する調査項目担当)。 【先行研究の収集・整理】【国内外における研究者交流】(6)第39回日本保健医療社会学会ラウンドテーブルディスカッション(コメンテーター)。(7)世界血友病連盟グローバルフォーラム参加:カナダ(モントリオール市)で行われたWFH Global Forumに参加し、血友病治療の歴史や疾患の現状、今後の展開などの各専門家の報告を聞いた。(8)医療・福祉系の社会学研究会および合宿に定期的に参加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
関連するフィールドは多岐にわたり参加・観察を行っているが、「聞き取り調査の実施」および「事例の検討」が十分に行えていないため。そのほか、個人的な理由としては、ひと月ほど病気休暇(外科手術と療養)を取るなどしていたこともあげられる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、「先行研究およびデータの収集・整理」を行い、視点の獲得とフィールドの開拓を行っていく。関係者にご協力をいただきながら調査対象をひろげ、聞き取り調査の実施、および事例の検討を行う。そして、「理論的課題の提示」を行うとともに「個別事例の検討」を進めていく。されには、「理論の応用と展開」を行いつつ「事例の相互比較」を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
(1)当初予定していた購入を検討していた物品を低価格で購入できたことおよび購入の必要がなくなったこと、(2)人件費が不要であったことがあげられる。 (1)横浜で開催される世界社会学会への参加、(2)統計解析ソフトの購入を検討中である。
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