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2014 年度 実施状況報告書

「遺伝性疾患」とリプロダクション:語り出される血友病「保因者」女性たちの現実

研究課題

研究課題/領域番号 25780310
研究機関就実大学

研究代表者

中塚 朋子  就実大学, 人文科学部, 講師 (50457131)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード聞き取り調査 / 参与観察 / 質問紙調査 / 国内外における研究者交流 / 先行研究の収集・整理
研究実績の概要

平成26年度は、おもに「理論的課題の提示および個別事例の検討」を進めつつ、聞き取り調査、フィールドワーク、関連する分野の研究者と意見交換を行いながら調査研究を進めていった。以下、具体的な実施内容である。
(1)保因者女性への継続的な聞き取り調査:保因者としての自身の経験や、血友病患者・家族の支援の在り方についてお話いただいた。(2) 血友病患者を対象とした質問紙調査(患者・家族調査研究委員会が実施する調査研究「ヘモフィリア患者がもつライフスキルの収集および共有と継承に関する調査研究」)の集計と分析、報告書の作成を行った。おもに、家族に関すること、「保因者」や遺伝に関する調査項目の集計・分析を担当し、「家族とのこと:子どもをもつこと、娘のこと」『ヘモフィリア患者のライフスキル調査報告書【速報版】』を執筆した。(3)血友病患者会が主催するサマーキャンプに参加した。(4)「保因者教育」の推進を進めている医師の講演会の聴講、および同医師らが取り組むWEB教材・WEB講演に関する資料の収集・検討を行った。(5)中等教育における薬害教育の推進に関する研究を行っており、薬害教育に使用される副教材「薬害を学ぼう」の制作過程に関する分析を進めている。(6)世界社会学会(ISA)横浜大会に参加し、世界における社会学の研究動向を見聞することができた。(7)医療・福祉系の社会学研究会および合宿に定期的に参加した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

保因者の方々へ行ったインタビューデータの分析が遅れているため。しかし一方で、血友病患者への質問紙調査の検討は一定の成果がある。また、薬害教育に関する研究など、関連する事項の研究が同時並行で進んでいる。

今後の研究の推進方策

引き続き、「先行研究およびデータの収集・整理」や「理論的課題の提示および個別事例の検討」を行っていく。関係者にご協力やご意見をいただきながら調査を継続し、「理論の応用と展開および事例の相互比較」を行いながら「視点の体系化」と「総括」を目指す。

次年度使用額が生じた理由

初年度(平成25年度)に、当初購入を予定していた物品を低価格で購入できたこと、人件費が不要であったことにより、平成26年度繰越金が多めであったことが理由であると考える。

次年度使用額の使用計画

デジタルデータを保存するための媒体(HDD)などの購入を検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「特集ロングインタビュー 薬害エイズの被害者による当事者支援──花井十伍に聞く」2015

    • 著者名/発表者名
      花井十伍・井口高志・中塚朋子
    • 雑誌名

      『支援』

      巻: 4 ページ: pp.234-272

  • [図書] 『ヘモフィリア患者がもつライフスキルの収集と共有、継承に関する調査報告書―速報版―』(患者・家族調査研究委員会編)2016

    • 著者名/発表者名
      中塚朋子
    • 総ページ数
      48
    • 出版者
      特定非営利活動法人ネットワーク医療と人権
  • [図書] 『観光メディア論』(遠藤英樹・寺岡伸悟・堀野正人編)2015

    • 著者名/発表者名
      中塚朋子
    • 総ページ数
      283
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2016-06-01  

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