本研究では、高齢者介護について、介護する・される側の選好および予測を把握するとともに、性別や社会経済的地位など社会的要因や価値意識(家族観やジェンダー観、社会保障/福祉に対する意識等)との関連について分析した。中年世代(35~49歳)男女を対象とした量的サーベイ調査の分析の結果、高齢者介護に関する意識において、①選好と予測の間に一定の乖離がある、②老親介護については、とくに女性の場合に被介護者との続柄(自分の親か配偶者の親か)による違いがある、③社会経済的地位による違いがみられることなどが示された。
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