研究課題/領域番号 |
25780326
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
倉島 哲 関西学院大学, 社会学部, 准教授 (70378884)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 身体技法 / 太極拳 / 国際比較研究 / 文化間伝播 / 身体感覚 / 新郷市 / マンチェスター / 武術 |
研究概要 |
平成25年度は、当初計画していた通り、中国・新郷市のX太極拳研究会と、イギリス・マンチェスターのC太極拳センターにおけるフィールドワークを行い、また、10月に慶応大学にて開催された日本社会学会第86回大会にて、現在までの研究成果を発表することができた。 新郷市の調査は、平成25年11月1日から7日にかけて行った。具体的には、研究会のメンバーとして毎朝の練習の参与観察を行ったほか、指導者および生徒たちに半構造化インタビューを行った。その結果、同じ指導者に指導を受ける生徒たちであっても、身体感覚は多様に異なるという仮説を補強することができた。この成果は、Heterogeneity of Bodily Sensation in Practice: A Case Study of Tai Chi Practitioners in Xinxiang City, Chinaとして、日本社会学会第86回大会にて発表した。 マンチェスターの調査は平成26年3月21日より4月5日にかけて行った。具体的には、教室の生徒として参与観察を行ったほか、指導者および生徒たちに半構造化インタビューを行った。生徒たちの多くはマンチェスター周辺のイングランド北西部の各地で太極拳を指導しているため、それらの教室を訪問したうえで、生徒たちの年齢層・練習目的および生徒に対する指導方法が、マンチェスターの教室とどのように相違するかに焦点を当てて調査した。 さらに、近代スポーツとの比較における太極拳の原理的考察を、The Modernization of Tai Chi and the Hegemony of Visionとして、ISA(国際社会学会)のRC26研究部会主催の学術会議で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた通り、中国・新郷市のX太極拳研究会と、イギリス・マンチェスターのC太極拳センターにおけるフィールドワークを行うことができ、中国の調査結果を日本社会学会大会で発表することができた。また、イギリスの調査結果についても、インタビューのテープ起こしおよびデータ整理は順調に進んでいる。さらに、近代スポーツとの比較における太極拳の原理的考察を、ISA(国際社会学会)のRC26研究部会主催の学術会議で発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度・27年度も、本年度と同様に、中国・新郷市およびイギリス・マンチェスターにおける調査を、それぞれ年に一度ずつ10日程度にわたり行う予定である。研究発表としては、平成26年7月に北京で行われるISSA(国際スポーツ社会学会)大会、および、同月に横浜で行われるISA(国際社会学会)大会で行うことが確定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
イギリス・マンチェスターの出張期間が年度をまたいでいた(平成26年3月21日より4月5日まで)ため、出張費用の一部を次年度より支出する。 イギリス・マンチェスターの年度をまたいだ出張(平成26年3月21日より4月5日まで)のための旅費の一部にあてる。
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