本研究では、障害のある身体への否定的な価値づけや障害者と健常者の差異を考慮しない態度、それらの結果生じる自己抑制や自己否定感といった障害の非制度的位相を解明し、それを解消する技法を明らかにする。 まず、世田谷の障害者運動を分析し、障害者の生活する地域をを住民の自発的な参加と学習により構想する運動の実践が,障害者の生活課題を地域課題とし,障害者と一般地域住民の人間関係を拡大することに貢献したことを明らかにした。 次に、演劇グループの参与観察から、一人一人の異なる障害をめぐる経験や出来事について,別の他者に伝えるために,各メンバーが自分の経験を対応させながら理解を深める相互行為の技法を抽出した。
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