本研究では、援助関係が形成しづらいクライエントとの相談援助面接技法について、困難事例への支援アプローチや社会構成主義的な実践アプローチを参照して抽出し、ソーシャルワーカーに対して効果的に研修する方法を開発することを目的とした。重要な面接技法は基本的な面接技法に加えてストレングス、エンパワメントの価値を活用した問いかけの技法であった。研修プログラムには連続研修と、単回研修とでできる工夫に違いがあったが、受講者相互の対話を組み込むことは有効であると考えられた。研修の効果を質問紙法を用いて検討したところ、支援困難感が軽減され対処可能感が向上するという効果がフォローアップ時にも持続していた。
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