• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

発達障害者と統合失調症者の生活機能に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 25780365
研究機関大正大学

研究代表者

鈴木 さとみ  大正大学, カウンセリング研究所, 研究員 (00648561)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2019-03-31
キーワード国際生活機能分類 / 自閉スペクトラム症 / 統合失調症
研究実績の概要

近年、成人の障害福祉サービスに自閉スペクトラム症(ASD)を含む発達障がいのある人が対象として明記された。統合失調症(SZD)とASDのある人の対応では状態の管理や認知、社会生活支援など異なる点が多くあり、福祉サービス提供者はそれらを認識し支援に生かす必要がある。本研究では生活機能を評価することが可能なツールである国際生活機能分類 (ICF)をベースにした調査票を用いてASDのある成人とSZDのある成人の生活機能に関する調査を行い支援の一助に資することを目標とした。
文書にて同意を得られた臨床群24名(解析対象は20名)と定型発達(TD)群40名にAQとASRS、SPQ、およびICFをもとに作成した質問紙を実施した。
TD群とASD群、SZD群の3群の社会生活機能をKruskal-Wallisの検定を用いて比較したところICFの総得点及び活動と参加、環境の領域全てにおいて3群の水準間に有意差がみられた。各下位領域では、学習と知識の応用、一般的な課題と要求、コミュニケーション、運動・移動、セルフケア、家庭生活、対人関係、主要な生活領域、コミュニティライフ・社会生活・市民生活、支援と関係、態度において有意差が示された。
次にTD群、ASD群、SZD群それぞれについて、AQ、ASRS、SPQとICF総得点及び領域ごと、その下位領域に相関があるか検討した。TD群ではAQとICF総得点及び活動、環境の間ならびにASRSとICF総得点、活動の間に相関が示され、ASD群ではAQ及びASRSとICF総得点、活動、参加の間で高い相関が示された一方、SZD群ではAQ得点の高さとICFは相関を示さなかった。統合失調症のある人の中でASD特性が強い一群があり日常生活に困難さを抱えていることが明らかになっている(Anne.et.al.2015)。サンプル数を増やして今後も検討を重ねる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件)

  • [雑誌論文] 統合失調症と自閉症スペクトラムの行動特徴2018

    • 著者名/発表者名
      鈴木さとみ, 内山登紀夫
    • 雑誌名

      精神科

      巻: 32(3) ページ: 265,272

    • 国際共著

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi