研究1では,特性的楽観性(以下,“楽観性”)と接近型のコーピング方略の関連性において,経験したストレスフルな出来事の主観的な重要性が影響を及ぼすのかどうかを検討した。その結果,楽観性の高い人が,無差別的に接近型のコーピング方略を使用しているのではなく,対処すべき事態が自身にとって重要である場合にのみそうであるということがわかった。 研究2では,楽観性の高い人が,なぜ,重要な目標に対して積極的に取り組むことができるのかを“goal shielding理論”を用いて検討した。その結果,楽観性の高い人はコミットメントの高い目標が活性化された場合に代替的な目標の抑制が優れていることが示された。
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