研究代表者はこれまで機能的な援助要請行動(適応に寄与する援助要請行動)を促進するための介入法として,行動的介入技法を開発してきた。本研究課題は認知的介入技法の開発を目的に実施された。その結果,機能的な援助要請行動と関連する要因である援助評価(本田・石隈,2008)は自動思考との関連が強いことが明らかになり,認知再構成法によって援助評価への介入を行ったところ,統制群と比べて援助評価の一部の変容,及び被援助志向性の一部の変容が認められた。これまでの研究成果と総合して,機能的な援助要請行動を促進するための行動的介入,認知的介入の両方が開発された。
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