研究課題/領域番号 |
25780407
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
山本 隆一郎 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (30588801)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 不眠 / 睡眠評価の歪み / 認知行動療法 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、申請時点において計画されていた2つの研究(「入院検査状況下での睡眠評価の歪みとその説明因子の検討」ならびに「日常生活下での睡眠評価の歪みとその説明因子の検討」)のデータ収集が行われた。 研究全体の精緻化を目的として、データ収集開始前に文献レビュー研究を追加したこと(上越教育大学心理教育相談研究,第13巻第1号,45-54に掲載済)や、使用機材の予備的試験に時間を要したことから進捗に遅れがあったため、研究参加者数が当初の見込みよりかなり少なく、平成27年度中に成果の公表までには到達できなかった。なお、平成27年度末の各研究の参加者数はそれぞれ15名であった。統計的解析に必要な症例数を確保するためには、さらなるデータの収集の継続を行う必要がある。これらの理由から、進捗が大幅に遅れている。 このため、平成27年度末には、所属先とデータ収集機関の研究倫理委員会への研究機関延長申請、日本学術振興会への補助事業期間延長承認申請を行った。いずれの申請も承認されたことから、平成28年度前半は、データ収集を継続するとともに、すでに得られたデータのクリーニングならびに統計的解析を行い、成果をまとめる予定である(なお、症例数が20名に到達した時点において中間結果をまとめる予定としている)。そして、平成28年度後半は、各研究の成果をいくつかの学術会議において発表し、投稿用論文としてまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究課題「日常生活下での睡眠評価の歪みとその説明因子の検討」において使用する機材(腕時計型加速度センサー)の予備的試験に時間を要したことから、データ収集の開始時期が遅延したこと、クリニックに通院する初診の不眠外来患者を対象とした研究であるため、基準に該当する対象者が限られている中で、研究参加の同意を得られた者が少なかったことなど複合的な要因によって全体的に進捗は遅れている。しかしながら、本報告までに15名のデータが収集済みであるため、1年間の補助事業期間延長によって、成果のとりまとめと報告が可能であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
本報告時点までに、データ収集先とは密に連携をとっており、新規の研究参加者の状況についてすぐに把握できる状態にある。本研究は初診の不眠外来患者を対象とした研究であるため、研究参加の同意が順調に得られるかどうかが課題であるが、中間報告の目安としている20名の症例数はこれまでの状況から7月までには得られると考えられる。この中間報告の目標症例数に達し次第、成果をまとめ各種学術会議での報告を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度は、1年間を通じて、データ収集のみが行われ、そのデータ収集に必要な消耗品などは前年度に支出をして準備していたため、消耗品費の支出はなかった。また、当該年度は症例数の集まりが不十分であったため、データ収集先へ出張する機会がなく、また成果報告をできる段階になかったため旅費や人件費、その他における支出がなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今後は、収集されたデータの整理や解析のためのデータ収集先への旅費、各種学術会議等での公表や研究情報交換のための参加費と旅費を支出する予定である。
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