研究課題
行動活性化の実施者養成研修の効果を検証するため、若者自立支援従事者141名、延べ390名(M=42.83,SD=12.07)を対象とした研修を行い、研修の効果測定を行った。研修は、2015年7月~2016年1月の間に4回の研修を行った。研修Ⅰ~Ⅲでは、若者はばたけプログラム(高知県教育委員会、2015)に沿って臨床心理士1名が1時間講義をし、その後臨床心理学を専攻する大学院生2名も加わり、参加者同士で4~6名のグループを作り1時間ロールプレイを行った。それぞれのテーマは研修Ⅰがマイクロカウンセリング技法、研修Ⅱが行動活性化技法、研修Ⅲがソーシャルスキルトレーニング技法であった。ロールプレイは参加者がそれぞれ支援者、相談者、観察者の役を順に担った。研修Ⅳでは3件の事例検討を2時間ずつ,臨床心理士1名と参加者で行った。各回の前後にその回の技法(マイクロカウンセリング(MC)、行動活性化(BA)、社会的スキルトレーニング(SST))と全体的な効力感(General Feeling of Efficacy:GFE)について尋ねた。研修Ⅳでは効力感の維持効果を測定するために研修の前後にMC,BA,SST,GFE全ての質問紙に回答してもらった。フェイスシートとして,研修前には性別,年齢,名前,所属,担当業務,若者支援の経験年数を尋ねた。研修後には同一人物の照合のために名前と所属を尋ねた。研修を行った結果,それぞれの効力感は実施前と比べ実施後に有意に上昇したが,MC以外では実施後と次回の実施前では有意な得点の下降がみられた。研修効果の維持のためには、プログラムを実施した後のフォローアップ研修が重要となると考えられる。
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臨床心理学
巻: 16 ページ: 425-430
徳島大学人間科学研究
巻: 24 ページ: 89-94
http://web.ias.tokushima-u.ac.jp/motohiro/index.html