• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

ネットいじめの予防に関する包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25780417
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

小倉 正義  鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (50508520)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードインターネット使用 / いじめ / 予防
研究実績の概要

中高生のネットいじめの発生メカニズムの解明につなげるために,研究期間を通して,主に以下の研究を行った。

研究Ⅰ,研究Ⅱでは,中高生のネットいじめやネットいじめにつながる行動の実態とその心理的背景について検討した。研究Ⅰでは,中学生2010名を対象に質問紙調査を行い,ネットいじめに関する実態について明らかにした。主な調査結果として,調査時から半年くらいの間に,被害者あるいは加害者としてネットいじめに関わった生徒は全体で約3%,ネットいじめのみの経験,ネットいじめられのみ,両方経験があった者がそれぞれ約1%であった。このことから,調査時点での半年という限られた範囲でも,ネットいじめが起こっていることが示唆された。また,ネットいじめを受けた生徒が,自分に原因を求めがちであり,他の人にあまり話さない傾向があることも示された。研究Ⅱでは,大学生106名・大学院生59名を対象に,高校生当時のことについて質問紙調査を実施した。主な結果として,高校生当時,被害者あるいは加害者としてネットいじめに関わった者が約6%,ネットいじめのみが約1%,ネットいじめられのみの経験が約3%,両方経験があった者が約1%であった。研究Ⅰ,Ⅱで,ネットいじめの実態がある程度示されたため,今後,中高生の語りの分析を行い,発生メカニズムをさらに検討する。
そして,先行研究,本研究の研究Ⅰ,Ⅱなどをもっとに,教員養成系の大学生・大学院生を対象にネットいじめへの対応につながるいじめへの対応について考えるワークを作成し,生徒指導関係の授業中に取り入れた。まだ試行段階だが,生徒の気持ちや教師の気持ちを考えることができる内容にするために,授業感想等を参考にワークの内容を検討した。今後,ネットいじめの性質にも配慮した内容を検討し,教育効果を長期的に検討していきたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 小中移行期における児童の学校適応感に関する研究 : 中学校生活への期待感・不安感に注目して2016

    • 著者名/発表者名
      和田邦美・小倉正義
    • 雑誌名

      教育実践学論集

      巻: 17 ページ: 39ー50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 発達障害で二次障害を負った子への支援 : EMDRの役割 : 日本EMDR学会第9回学術大会におけるシンポジウムを振りかえって2015

    • 著者名/発表者名
      幸田有史・華園力・小倉正義
    • 雑誌名

      EMDR研究

      巻: 7 ページ: 3ー15

  • [学会発表] 小中移行期の学校適応感における心理的変化のプロセス-縦断的なインタビュー調査に基づいた仮説モデルの生成-2015

    • 著者名/発表者名
      和田邦美・小倉正義
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第34回大会
    • 発表場所
      神戸国際展示場(神戸国際会議場)
    • 年月日
      2015-09-20

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi