性被害後の援助要請行動、心的外傷後ストレス障害に対する治療選択、性被害者を支援する専門職の連携、有効な精神的支援の在り方について研究を行った。その結果、援助要請行動を促進するためには被害者が自責感を抱くことのないよう社会の認識を変化させることが必要だと考えられた。また、たとえ支援につながったとしても、被害者は回避が強いため、専門職同士が、それぞれの役割を正確に認識しながらも、一歩踏み込んだ連携をすることが必要であると考えられた。さらに、刑事手続支援と並行して、性被害者の非機能的認知を理解した上での、トラウマ焦点化認知行動療法の有効性が確認された。
|