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2014 年度 実施状況報告書

不眠症の認知行動療法における段階的治療の構築

研究課題

研究課題/領域番号 25780439
研究機関公益財団法人神経研究所

研究代表者

岡島 義  公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (50509867)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード不眠症 / 認知行動療法 / ウェブ / 睡眠衛生指導 / 漸進的筋弛緩法 / 睡眠スケジュール法
研究実績の概要

【不眠の認知行動療法ウェブ版(web-CBTi)のランダム化比較試験の実施】
申請者がこれまで研究および臨床実践で行ってきた不眠の認知行動療法(CBTi)のノウハウと,ウェブ上でCBTi を行っている先行研究に基づいて「不眠の認知行動療法ウェブ版(web-CBTi)を開発し,その有効性と妥当性を検証するための試験を開始した。プログラムは盲検化するため,web-CBTi にエントリーした時点で,コンピュータによって自動的に無作為化割付が行えるようにし,したがって,参加者は,Web-CBTi 群か統制群のいずれかに割り振られるように設定されている。
Web-CBTi は5週間プログラムであり,プログラム内容は,睡眠日誌の記録(Week 1),睡眠衛生指導(Week 2),漸進的筋弛緩法(Week 3),睡眠スケジュール法(Week 4,Week 5)とした。統制群は,単独では効果が低いとされる睡眠衛生指導を提供した。
評価指標としては,不眠重症度尺度,睡眠に関する非機能的信念尺度,抑うつ尺度,不安障害尺度,生活支障度尺度を用い,睡眠日誌はプログラム実施中は毎日記録をつけるように設定した。
また,当院を除く7施設から,本研究の実施協力が得られており,すべての施設で倫理申請が受理されている。現在は,合計23例が当該プログラムにエントリーしており,目標症例数(n = 85)に到達するまで,参加者を随時募集している段階である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画通り,web-CBTi のランダム化比較試験を実施してはいるが,各施設の参加者人数は当初の予定より少ない状況である。

今後の研究の推進方策

すでに,プログラムの提供方法などを詳述したプログラム提供マニュアルを作成し,各施設のプログラムの提供者に実施手順を教えてある。また,また,各施設のプログラム提供者の実施上の疑問については適宜応対し,スムーズな実施をサポートしている。今後は,各施設での参加者募集を促すため,パンフレットを作成したり,ホームページに研究治験の案内を出す予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初の計画では,当該年度にデータ収集がおおむね完了すると予想していたが,リクルートが遅れたため解析にまで至らなかった。そのため,予定していた解析に必要なパソコンや解析ソフトの購入,研究補助者への謝金などの経費が支出されなかった。

次年度使用額の使用計画

H27年度では,データ収集が終わると予想させるため,データ管理に必要なパソコン,データ解析ソフト,セキュリティソフトの購入,並びにデータ入力やデータ解析補助者への謝金に計上する予定で洗う。
また,結果を公表するための旅費や論文投稿のための校閲費も計上する予定である。

  • 研究成果

    (19件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 9件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 不眠の悪化によるうつ病再発の恐怖が拭えないクライエントに対する不眠の認知行動療法の実践2015

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 雑誌名

      心理臨床学研究

      巻: 32 ページ: 652-661

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 成人期のADHD患者の補償方略および気分状態と機能障害との関連2015

    • 著者名/発表者名
      金澤潤一郎・岡島 義・坂野雄二
    • 雑誌名

      ストレスマネジメント研究

      巻: 11 ページ: 20-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 不眠症に対する認知行動療法の実践2015

    • 著者名/発表者名
      越智萌子・岡島 義
    • 雑誌名

      睡眠医療

      巻: 9 ページ: 89-95

  • [雑誌論文] 薬物治療の長期化における不眠症患者の心理プロセス2014

    • 著者名/発表者名
      羽澄 恵・林田健一・中島 俊・岡島 義・井上雄一
    • 雑誌名

      臨床心理学

      巻: 14 ページ: 712-723

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 児童に対する抑うつ改善プログラムの効果―多様性のあるコーピングとリラクセーションの習得―2014

    • 著者名/発表者名
      髙橋高人・岡島 義・シールズ久美・大藪由利枝・坂野雄二
    • 雑誌名

      行動療法研究

      巻: 40 ページ: 189-200

    • 査読あり
  • [雑誌論文] うつ病に伴う不眠に対する認知行動療法の有効性に関する展望2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義・井上雄一
    • 雑誌名

      行動科学

      巻: 53 ページ: 69-78

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 社交不安障害とパニック障害を合併した患者に対する認知行動療法―機能分析に基づく介入効果―2014

    • 著者名/発表者名
      岡島純子・岡島 義・熊野宏昭
    • 雑誌名

      認知療法研究

      巻: 7 ページ: 189-197

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Reducing dysfunctional beliefs about sleep does not significantly improve insomnia in cognitive behavioral therapy2014

    • 著者名/発表者名
      Okajima, I., Nakajima, S., Ochi, M., & Inoue, Y.
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 9 ページ: e102565

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0102565

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 不規則睡眠-覚醒型概日リズム睡眠障害に対する光治療と認知行動療法の試み2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義・碓氷 章・井上雄一
    • 雑誌名

      睡眠医療

      巻: 8 ページ: 240-243

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 労働者における不眠症状と心理的特徴との関連2014

    • 著者名/発表者名
      中島 俊・岡島 義・井上雄一
    • 雑誌名

      ストレス科学

      巻: 28 ページ: 275-284

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 睡眠薬を減量するための認知行動療法の活用2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 雑誌名

      睡眠医療

      巻: 8 ページ: 121-125

  • [学会発表] 子どもの睡眠問題とその対応2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 学会等名
      日本行動医学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-11-22 – 2014-11-23
    • 招待講演
  • [学会発表] Impact of sleep reactivity to stress and sleep-related beliefs on improvement of insomnia2014

    • 著者名/発表者名
      Isa Okajima
    • 学会等名
      Asian Sleep Research Society Congress
    • 発表場所
      India
    • 年月日
      2014-09-22 – 2014-09-24
    • 招待講演
  • [学会発表] 原発性不眠症に対するCBT-Iの実践と効果2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 学会等名
      日本認知療法学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2014-09-12 – 2014-09-13
    • 招待講演
  • [学会発表] 認知行動療法の減薬効果と臨床実践2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 学会等名
      日本睡眠学会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2014-07-03 – 2014-07-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 併存不眠症に対するCBT-Iの有効性2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 学会等名
      日本睡眠学会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2014-07-03 – 2014-07-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 外来における睡眠の心理療法と協働・連携2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 学会等名
      日本睡眠学会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2014-07-03 – 2014-07-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 外来診療で実施可能な不眠の認知行動療法2014

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 学会等名
      日本精神神経学会
    • 発表場所
      神奈川
    • 年月日
      2014-06-26 – 2014-06-28
    • 招待講演
  • [図書] 4週間でぐっすり眠れる本:つけるだけで不眠が治る睡眠ダイアリー2015

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 総ページ数
      158
    • 出版者
      さくら舎

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公開日: 2016-06-01  

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