本研究では、「特別な教育的ニーズ」のある子どもを含む学習集団への指導方法と教材開発について、日本の授業研究とともに、ドイツ教授学の文献研究をはじめ、日本の実践現場へのフィールドワークやドイツへの現地調査などから検討した。学習集団への指導方法としては、「つまずき」を生かした授業の再評価、学級での「ルール」づくりの過程、日常的に展開する集団づくり、が注目されていた。教材開発には、学習意欲を引き出す動機づけに向けて実感や他者との関係を伴う授業過程、教科のもつ文化的価値としての教材文化、教材の教科内容との適切な関係、という視点が求められる。
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