本研究では,米国教員養成政策の形成過程について教員資格認定制度の多様化に焦点を当て、なぜAlternative route to teacher Certification(以下ARTC)が「選択」されたのかを明らかにすることを目的とした。連邦法やテキサス州法における議論を分析し、高等教育改革が初等・中等教育と連動する形で進み、初等・中等教育改革の推進に資する教員の能力が追求され、ARTCが有力な選択肢となったことを明らかにした。大学をはじめとする高等教育機関の自主性や独立性が弱まり、教員養成は主に大学が担うのではなく多様な提供者が教員養成プログラムを提供するようになった過程を明らかにした。
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