研究課題/領域番号 |
25780487
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
廣澤 満之 目白大学, 人間学部, 准教授 (30461726)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 障害児保育 / 熟達化 / 保育者の専門性 |
研究実績の概要 |
本年度は、障害児保育における熟達化に関する面接調査の予備調査を行い、質問項目を決定した。また、質問紙調査の質問項目の設定を行い(予備調査)質問項目を決定した。 面接調査に関しては、申請時に想定していた障害児保育という枠組みで面接を行うだけではなく、“保育”という枠組みから質問を行うべきであることが明らかとなった。そのため、基本的に保育者としての熟達化を明らかにする中で、障害児保育の経験がどのように活かされ、支援に援用されたのかという視点から問題を明らかにする必要があると考えられた。また、対象者については、保育経験年数だけではなく、どのような保育理念をもって運営が行われているかといった園の理念が保育者個人の熟達化に影響すると考えられたため、保育者個人の成長のみを熟達化として捉えるのではなく、当該の園の理念を背景とした保育者というマクロな視点が必要であると考えられた。これらの結果は、障害児保育が通常保育の延長線上にありながらも、各園の保育観といった文化的な背景を持っていることを意味しており、各園に合った支援の在り方が検討されるべきであることを示唆していると考えられた。 質問紙調査に関しては、先行研究を概観した結果、保育者の熟達化を捉える際に後方視的な視点だけではなく、前方視的な視点が必要であることが明らかとなった。これまでの熟達化研究は、一人の保育者がどのような成長過程をたどり、現在の認識スタイルに至ったのかという点を明らかにする研究が多かった。先行研究で明らかになっていない点は、そのような保育者がこれからどのようになりたいのかという“理想の保育者像”を聞くことにより、熟達化のさらに先をどのように見越しているのかという点を熟達化との関連で検討することであると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の予定では、本年度までに質問紙調査が終わっている予定であった。しかしながら、予備調査から質問項目の決定までに時間を要したため、質問紙を配布することができなくなった(年度末は、保育現場が多忙となるため)。面接調査に関してはおおむね予定通りであり、データの収集が始められる状況である。
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今後の研究の推進方策 |
保育者間の障害特性に関する理解の差異に関する研究(質問紙)は、平成27年度6月からデータの収集を行う予定である。8月を目途に収集を終え、結果の分析に移る予定である。 保育者の熟達化過程に基づく園内支援体制の在り方に関する面接調査は平成27年度6月からデータの収集を開始する予定である。その結果は、10月以降を目途にデータの収集を終え、本年度中に結果をまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた調査が予定通り進まなかった。そのため、郵送・分析に関わる人件費等がかからなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
質問紙調査を実施するため、郵送費、データの分析に関わる人件費が必要である。これらについて、次年度前半で使用する予定である。また、面接調査については、データの書き起こしを必要とするため、それらに関する人件費が必要となる。
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