研究課題/領域番号 |
25780488
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
上野 正道 大東文化大学, 文学部, 准教授 (50421277)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 民主主義 / プラグマティズム / アート教育 |
研究概要 |
本研究は、プラグマティズムと民主主義の教育について、デューイの進歩主義教育の再構築と再概念化を通して明らかにするものである。今年度の研究においては、特にプラグマティズムと民主主義の哲学に関する基礎的、概念的なフレームワークを形成すると同時に、その教育実践的な意義を検討することに努めた。本研究の特徴の一つとして、従来の先行研究では、アメリカの教育思想の観点からプラグマティズムを捉えることに主眼が置かれていたのに対して、アジアやヨーロッパのプラグマティズムの思想を積極的に取り入れて、新たな民主主義教育の展望を示すことがある。研究の一環として、2月から3月にかけて、イタリアのフェデリコ二世ナポリ大学デューイ研究所で、マウラ・ストリアーノ教授やステファノ・オリベリオ研究員らイタリア・プラグマティズム協会を中心とするプラグマティズム研究者と交流し、国際セミナーでの講演を実施するとともに、ルクセンブルク大学のガート・ビースタ教授のもとを訪れて、リン・フェンドラーミシガン州立大学教授やバーバラ・サイヤーベーコンテネシー大学教授らと積極的な研究交流を実施することができた。また、中国に滞在した際には、復旦大学デューイ研究センターの汪堂家教授らとの交流も継続して行うことができた。5月には東京大学出版会より単著『民主主義への教育――学びのシニシズムを超えて』を刊行することができた。このように、今年度の研究においては、きわめて意義深い研究を展開することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全体として順調に進んでいる。ヨーロッパやアジアのプラグマティズム関係の資料収集や交流が前進している。
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今後の研究の推進方策 |
国内に限らず、海外での研究発表などを心掛ける。プラグマティズムの学習を、アメリカとヨーロッパを架橋する形で検討を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究をさらに前進させるため。 高度で国際水準の学術研究成果を残すため、国内外の学会での発表や論文投稿を行うことにしたい。
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