本研究は市町村の教育政策決定過程において、政策決定に関与する各アクターがどのようなかかわり方をすることで政策の導入が可能になるかという市町村内の教育をめぐるガバナンスを明らかにすることを目的とする。本研究では、市町村の教育政策決定過程にかかわる主要なアクターとして、特に議会における審議に注目して検討を進めた。その結果、教育政策が決定される過程において議会は、予算の有無、教育政策としての専門性の程度によって、多くの教育政策に関与することができることが明らかになった。このことは、教育政策において市町村議会が大きな影響力を持つことを示すものである。
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