イギリスの中等学校制度に対する連立政権のアカデミー政策の影響を研究することにより次の4点を明らかにした。第一に、アカデミー政策は学校主導の教育改善を達成することを主目的としていたこと。第二に、アカデミー政策は地方当局が学校に介入する余地を縮小させ、これまでの役割の見直しを迫るものであったこと。第三に、アカデミーの急速な拡大には各学校が抱えるさまざまな事情があること。第四に、学校間支援の中心を担う学校として期待されたティーチング・スクールにおいてもその取り組み内容や意欲はさまざまであること。これらを通じて、連立政権による中等学校制度改革の影響の一端を明らかにできた。
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