本研究では第一にシュタイナー教育における諸々の実践が、「直観」に基づくゲーテ的自然認識を人間の自己認識へと応用したものであることが明らかとなった。そして、第二にシュタイナー学校で行われている芸術的な教育実践がそのまま、道徳教育の実践とも呼ぶことが可能であることが示された。すなわち、シュタイナー教育では、自然認識、芸術的創造、道徳的行為の三つの営為が互いに密接に関連しているのである。さらに、一般読者向けの教職関連教科書の編者を担当し、出版した。そこにおいて本研究で得られた成果を一般の読者に還元すべく、シュタイナー教育の独自性に関する解説を行った。
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