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2014 年度 実施状況報告書

戦後日本の「人事アセスメント」の開発・利用に関する知識社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25780508
研究機関日本工業大学

研究代表者

二宮 祐  日本工業大学, 工学部, 講師 (20511968)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード高等教育 / 質保証 / アセスメント / 就職
研究実績の概要

本年度(平成26年度)は昨年度(平成25年度)に実施した先行研究レヴュー、資料収集・解読をふまえて、「人事アセスメント」の一つであるSPIを事例として取り上げて、その開発経緯に焦点を絞って学会発表、査読誌への投稿を行った。
また、それぞれ所在地、設置主体、選抜性、学部・学科構成の異なる大学、短期大学の就職支援担当部門(キャリアセンター)を複数訪問して、SPI、玉手箱(CAB、GAB)、TG-WEB等の採用テスト対策に関する聞き取り調査を実施した。それに合わせて同部門による学生向け発行物を必要に応じて収集・解読した。概ね国立大学では対策を不要とみなす傾向がある一方、選抜性が低い、または、文科系の学部・学科が主である私立大学では対策を重視していた。とりわけ、選考でいわゆる「足切り」の対象にならないようにするため、非言語分野についての対策を行う必要があるという。ただし、心理検査の分野については企業がその結果を重視することがあるのとは対照的に、必ずしも強い関心があるとはいえない。採用テスト以外では、R-CAPのような適性検査は広く導入されているものの、YG性格検査や内田クレペリン検査などの心理検査については就職支援の一環として実施する大学は少ない傾向があった。
そして、この聞き取り調査をふまえて、来年度(平成27年度)初頭に行う質問紙調査の調査票を専門社会調査士の助言を得て作成した。全国の大学、短期大学の就職支援担当部門を対象とする調査であって、採用テスト対策の内容、方法、成否等を尋ねるものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の異動の影響により、研究計画の遂行に遅滞が生じている。企業、学生を対象とした調査が進行していない。また、その結果を議論するための研究会も開催できていない。

今後の研究の推進方策

来年度(平成27年度)初頭に、全国の大学、短期大学の就職支援担当部門(キャリアセンター)を対象とする質問紙調査を実施する。その結果を回収、解析を進めながら、企業と学生を対象とした聞き取り調査を行う。そのうえで、既に募集済みである教育社会学専攻の大学院生を招聘して研究会を開催する。以上、すべての研究を取りまとめるかたちで学会発表を行ったうえで論文にまとめるものとする。

次年度使用額が生じた理由

聞き取り調査対象者の都合に応じて旅費を執行したため、当初の見込み額と執行額が異なった。

次年度使用額の使用計画

調査費用に充当する。研究計画に変更はない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 総合検査SPIの開発経緯―1960年代から1990年代までを対象として―2015

    • 著者名/発表者名
      二宮 祐
    • 雑誌名

      大学教育研究ジャーナル

      巻: 12 ページ: 21-30

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 新規学卒者の採用を目的とする心理検査の歴史的展開―総合検査SPIに着目して―2014

    • 著者名/発表者名
      二宮 祐
    • 学会等名
      大学教育学会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      2014-06-01

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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