本研究は日本美術の諸様式のキャッチフレーズ化による鑑賞教育方法を考案し、実践してその教育的有効性を実証した。キャッチフレーズは感情語と指示語によって構成されることを確認し、年齢段階に対応した様式把握の方法論に深化・精密化した。まず美術史記述における感情語使用の実態を調査し、次にSD法による児童生徒の日本美術の諸様式に対する1.様式ごとの感情プロフィールと2.学年ごとの感情プロフィールを解明した。そして、キャッチフレーズ用シソーラスの可能性を検討した。教材の作成と授業実践をして、本鑑賞教育方法の有効性を明らかにした。
|