本研究では、集中的なワーキングメモリトレーニング(WMT)と英語学習を実施し、ワーキングメモリ(WM)改善と外国語能力に及与える果、並びに、その効果の持続性・汎化性を検証した。合計108名の被験者を、統制群(n=25)と5週間のトレーニングを受けるWMT群(n=36)、英語学習を受けるELT群(n=26)、両介入を受けるWMT+ELT群(n=21)の4グループに割り当てた。WMT+ELT群において顕著な介入効果が見られ、言語性短期記憶(英語)と言語性WM(日本語)については効果が6ヶ月間持続した。介入による英語習熟度の向上は見られなかった。外国語教育におけるWMTの意義と効果について論考する。
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