本研究ではグラフェンのモアレ構造を利用した、分子ネットワークの生成を試みた。鉄フタロシアニンの成長ではモアレパターンおよびドメイン境界など表面構造に影響を受けることを見出した。また、グラエフェンとPtの相互作用により、燃料電池への応用が期待される新規含窒素有機化合物をグラフェンと化学的に結合した状態で安定化させることに成功した。この材料は600℃程度でも分解せず、安定しているため応用面からも期待できる。モアレ構造のない、HOPGではこのような結合は生成せず、Pt上のグラフェンのモアレ構造が影響していることが示唆される。
|