物質の端もしくは異なる物質の接合面(界面)では、通常の物質と異なる性質を示す。特に、電子のスピンを活用した、エレクトロニクスであるスピントロニクスの応用に繋がる、特徴的な電子の状態が出現する。本研究では、地球上に豊富に存在する酸素の化合物である、酸化物の表面や界面、新しい炭素材料であるグラフェンとの接合面などについて、その電子状態について詳しく調べた。その結果、酸化物誘電体とその界面においては電気分極を指標とする内部電場で生ずる強い有効磁場が生ずることが明らかになった。この性質はスピンエレクトロニクスのみならず、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電効果への応用が期待される。
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