研究課題
卵黄レシチン(eggPC),大豆レシチン,長鎖アルコール及び模倣ペプチド類を組み合わせ人工調製型肺サーファクタントを創製した。模倣ペプチド類は両親媒性表面表在型,膜貫通型,また両方の性質を持つ3種のペプチドを新規に設計・合成した。表面張力-面積ダイアグラム測定により,5種の調製物は既存薬Surfactenと同様のヒステレシス特性を示した。これら調製物をLS欠乏モデルラットに投与したところ,肺コンプライアンス回復率の点において,既存薬よりも有意に優れていた。また喘息に対する効果も,有意に肺抵抗を抑制した。これらの人工調製型肺サーファクタントは低価格で調製でき,豚インフルエンザ(H1N1),SRAS,炎症性肺疾患,喘息等で併発的に引き起こされる呼吸困難への適用も可能で,期待が持たれる。本研究の成果は,広範な呼吸器疾患 (喘息, SARS, COPD,新型インフルエンザ等) への適用拡大へと大きく貢献できる可能性を見出している。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (35件) 図書 (1件) 備考 (4件)
Biochim. Biophys. Acta
巻: 1838 ページ: 2046-2052
10.1016/j.bbamem.2014.04.024
Langmuir
巻: 30 ページ: 5771-5779
10.1021/la501519a
Colloid Polym. Sci.
巻: 292 ページ: 2765-2774
10.1007/s00396-014-3319-4
J. Oleo Sci.
巻: 63 ページ: 1159-1168
10.5650/jos.ess14105
巻: 63 ページ: 1333-1349
10.5650/jos.ess14071
http://www.niu.ac.jp/
http://www.niu.ac.jp/~pharm1/lab/physchem/index.html
http://www.researchgate.net/
http://researchmap.jp/