水素吸蔵合金の水素吸蔵放出過程のナノ構造変化を捉えるため、In-situ中性子小角散乱法を確立した。その場観察用の試料セルの開発を行い、測定に適したセルを作製した。中性子ビームが透過する窓部には、厚さ2mmの石英を用いた。Pr-Mg-Ni3元系合金のIn-situを行った。吸蔵前の合金試料の小角散乱スペクトルと最大吸蔵時のスペクトルを比較すると、full水素物相の散乱強度が上昇していることが得られた。q(nm-1)が0.6~1の領域ではスペクトルの傾きが減少し、表面・界面構造がフラクタルに変化していることが明らかとなった。
|