本研究にて実時間分割X線吸収分光測定システムの高度化を行った。温度精度0.01 Kの恒温循環器を導入し、測定システムの心臓部にあたる湾曲分光結晶の温度を安定化させた。測定レート2 Hzにて原子間距離の相対精度は200 fmにまで達し、実時間分割測定と高相対精度測定の両立に成功した。 一酸化炭素を導入しながら、Pd金属微粒子に対して昇温反応測定と実時間分割XAFS測定との連動測定を行った。その結果、CO吸着及び反応によってPd金属微粒子にもたらされる500 fm程の原子間距離の膨張を観測し、350度程度以上からPdC層が形成されるメカニズムを明らかにした。
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