当初予定していた多層膜スピン分波ミラーを用いた、中性子スピン位相コントラスト法の空間分解能向上については、JRR3未稼働のため実施することができなかった。しかしながら本助成金によって、多層膜スピン分波ミラーの製作および精密制御システムを整備することはできており、JRR3稼働後には実証実験を実施できる環境が整えられた。 一方で、J-PARCによって現状実施可能な条件ではあるが電磁鋼板の磁区可視化の実験を実施した。印加磁場の変化に応じて、磁区の移動もしくは磁区構造の変化に起因する中性子偏極率の変化を観測することができた。
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