高分子ゲル微粒子(ナノゲル)の微細構造を評価することを目的として、コントラスト変調中性子小角散乱法を用いて評価を行った。本研究により中性子線を用いた多成分系から成るナノサイズの微粒子の構造解析手法を確立し、さらにナノゲル材料の高機能化に繋がる重要な知見を得た。具体的には、コレステロール修飾プルラン(CHP)ナノゲルは直径約20 nmのプルラン鎖の骨格と約3個のコレステロールが形成する架橋点からなることを初めて明らかにした。さらに組成の異なるナノゲルについても同様の手法を用いることにより微細構造を評価することに成功した。
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