重粒子線治療における照射野のリアルタイムイメージングの実現のために陽電子放出核である11C核種を一次ビームとして治療室へ供給する方法を検討している.この方法を実現する為には高純度の11CH4分子を1e+13個程度生成しなければならない.本研究の目的は,そのガスの生成を行う11C分子生成/濃縮装置を開発する事である. この装置は,蒸気圧の温度依存性が分子種ごとに異なることを利用して,冷却分子トラップによりメタン分子と不純物分子の分離を行う.実験によりCH4ガスを~100倍多い窒素ガスから分離出来ること,CH4ガスと蒸気圧の近い分子に関しても分離が十分に可能であることが明らかになった.
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