本研究では、材料劣化の原因となる空孔型格子欠陥の分布を3次元イメージングする手法をガンマ線誘起陽電子消滅寿命測定法により達成することが目標である。実環境下測定及び空間分解能向上のため、従来よりも密度と有効原子番号が共に高い新型のシンチレータを用いた小型の高速応答検出器を開発することができた。また、この検出器を用いて3次元イメージングに向けた基礎実験を行い、課題を明確にすることができた。1つは測定システムの時間分解能を現状の180 psから100 psに改善すること。もう1つは、電子ビームの電流量を1000倍以上増大し、検出器を多数配置することで検出頻度を大幅に向上することである。
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