研究実績の概要 |
本研究は3次元多様体の不変量であるSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型についての研究である. Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型は3次元多様体の第一Beitti数が0の場合にManolescuによって定義された. さらにSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型は3次元と4次元のトポロジーへの興味深い応用が発見されている. 第一Betti数が0の場合に定義されているSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型を第一Beitti数が正の3次元多様体へ拡張することは自然な問題である. 平成25年度の研究では, 3次元多様体がある位相的条件を満たす場合, Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型を構成した. さらに平成26年度の研究では, Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型のいくつかの応用を行った. より具体的には, 2つの3次元多様体の連結和のSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型はそれぞれのSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型のスマッシュ積と同型であることを示した。また、4次元多様体への曲面の埋め込みに関するある応用を得た. 第一Betti数が正の場合は, 3次元多様体がある条件を満たす場合にのみ定義されている。現在、より一般の3次元多様体にどのように拡張するかを研究している。これは平成27年度の課題となる.
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