研究実績の概要 |
平成26年度の研究実績の概要は以下の通りである。 (1)学術論文「Some remarks on operator equation C_φ = C_ψ X, Takuya Hosokawa and Michio Seto」がNihonkai Math. J., vol.25(2014), no.2, 85--91.に掲載された.この論文では,作用素方程式 C_φ = C_ψ X の解がHardy空間上の有界作用素として実現するための必要十分条件を,Pick の補完理論を用いて与えた.また,そのときには解が合成作用素になることを示した. (2)学術論文「Weighted composition operators between Hilbert spaces of analytic functions in the operator norm and Hilbert-Schmidt norm topologies, Takuya Hosokawa, Keiji Izuchi, Shuichi Ohno」がJ. Math. Anal. Appl., vol.421(2015), no.2, 1546--1558.に掲載された.この論文では,正則関数からなる2つの Hilbert 空間の間の荷重付き合成作用素の空間の,作用素ノルムと Hilbert-Schmidt ノルムによる位相構造を決定した.また,Hilbert 空間が Hardy 空間や Dirichlet 空間などの場合を考え,合成作用素の差の Hilbert-Schmidt ノルムをを精密に計算した. (3)日本工業大学の大野修一准教授と,シンボルが2つの自己正則写像の積となっている場合の合成作用素 C_(φ・ψ)の諸性質についての研究を行っている.
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