流体の運動を記述する非線形偏微分方程式や非線形シュレディンガー方程式などの偏微分方程式に対して、解が安定的に存在するための初期条件をどこまで一般化できるかを考察した。ナヴィエ-ストークス方程式に対しては平均振動が有界であるデータに対して時間大域解を得ることができ、コリオリ力を考慮した場合は時間大域解を得るための初期条件を明らかにした。シュレディンガー方程式に対しては2次の非線形項の場合に初期値連続依存性の破綻を証明した。また、解の挙動についても考察し、分数冪ラプラシアンを有するバーガーズ方程式に対して解が基本解であるポアソン核に漸近することがわかった。
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