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2014 年度 実施状況報告書

超新星ショック・ブレイクアウト可視光大規模探査研究

研究課題

研究課題/領域番号 25800103
研究機関東京大学

研究代表者

諸隈 智貴  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10594674)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード超新星 / 可視光 / 広視野 / 大規模サーベイ
研究実績の概要

本研究では、宇宙における金属の生成源である超新星爆発の瞬間であるショック・ブレイクアウト現象を可視光で初めて捉えることにより、宇宙の主要構成要素である星の最終進化段階の姿、および超新星爆発のメカニズムを明らかにすることを目的としている。その手段として、日本の持つ2つの広視野望遠鏡・カメラ(すばる8.2m望遠鏡Hyper Suprime-Cam=HSC、木曽1mシュミット望遠鏡Kiso Wide Field Camera=KWFC)を用いた、ショック・ブレイクアウト検出に特化した観測の簡易化・効率化を実現し、それらを用いた大規模サーベイ観測を行う。
当該年度は、前年度より進めてきた木曽1mシュミット望遠鏡広視野カメラKWFCの遠隔および自動観測のシステムをほぼ完成させ、年度の後半より、遠隔・自動観測を進めた。これにより、2012年度より行っているKiso Supernova Survey (KISS)の観測およびその後の即時自動データ解析、フォローアップ観測、論文化の効率化が実現した。KISSのユニークな観測戦略および初期成果、KISSで発見した珍しいブラックホールの突発現象について2編の査読論文を出版した。
すばる8.2m望遠鏡の広視野カメラHSCを用いて、2014年7月、11月の2度にわたり共同利用観測を行い、ショック・ブレイクアウト探査を行った。KISSでの開発経験を元に構築した自動データ解析システムを用いて、ショック・ブレイクアウト候補天体を発見し、査読論文として提出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

木曽1mシュミット望遠鏡に対する観測効率化が完了し、KISSの観測を順調に遂行している。また、すばる望遠鏡における観測も、4晩という限られた時間ではあったが、好天に恵まれ、良質なデータを取得することができた。
ショック・ブレイクアウト現象の良い候補も発見でき、着実に研究は前進していると言える。

今後の研究の推進方策

木曽シュミット望遠鏡でのサーベイKISSは、今年度半ばで一旦中断し、これまでのデータの再精査を行い、ショック・ブレイクアウトの検出頻度について詳細な議論を行う。また、ショック・ブレイクアウト同様の短時間突発現象(超新星、特殊な活動的なブラックホール)についても同様にデータを精査し、査読論文として出版する。
すばる望遠鏡HSCのデータを用いた研究は、これまでの取得データを統計的に取り扱った結果を査読論文としてまとめるとともに、大規模戦略枠観測を含め、観測を継続していく。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Kiso Supernova Survey (KISS): Survey strategy2014

    • 著者名/発表者名
      Morokuma, Tomoki; Tominaga, Nozomu; Tanaka, Masaomi; et al.
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan

      巻: 66 ページ: 1-16

    • DOI

      10.1093/pasj/psu105

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Discovery of Dramatic Optical Variability in SDSS J1100+4421: A Peculiar Radio-loud Narrow-line Seyfert 1 Galaxy?2014

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, Masaomi; Morokuma, Tomoki; Itoh, Ryosuke; Akitaya, Hiroshi; Tominaga, Nozomu; Saito, Yoshihiko; Stawarz, Łukasz; Tanaka, Yasuyuki T.; Gandhi, Poshak et al.
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal Letters

      巻: 793 ページ: 1-6

    • DOI

      10.1088/2041-8205/793/2/L26

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Supernova 2014bk2014

    • 著者名/発表者名
      Morokuma, T.; Shibata, T.; Matsumoto, E.; Tsvetkov, D.; Pavlyuk, N.; Fukuda, S.; Tominaga, N.; Tanaka, M.; Stritzinger, M.; Hsiao, E.; Taddia, F.; Pastorello, A.
    • 雑誌名

      Central Bureau Electronic Telegrams

      巻: 3894 ページ: 1-1

  • [雑誌論文] First supernova candidates discovered with Subaru/Hyper Suprime-Cam2014

    • 著者名/発表者名
      Tominaga, Nozomu; Morokuma, Tomoki; Tanaka, Masaomi; Yasuda, Naoki; Furusawa, Hisanori; Jiang, Jian; Miyazaki, Satoshi; Moriya, Takashi J.; Noumaru, Junichi; Schubert, Kiaina; Takata, Tadafumi
    • 雑誌名

      The Astronomer's Telegram

      巻: 6291 ページ: 1-1

  • [雑誌論文] Supernova candidates discovered with Subaru/Hyper Suprime-Cam2014

    • 著者名/発表者名
      Tominaga, Nozomu; Morokuma, Tomoki; Tanaka, Masaomi; Yasuda, Naoki; Furusawa, Hisanori; Jiang, Jian; Okabe, Nobuhiro; Futamase, Toshifumi; Miyazaki, Satoshi; Moriya, Takashi J.; Noumaru, Junichi; Schubert, Kiaina; Takata, Tadafumi
    • 雑誌名

      The Astronomer's Telegram

      巻: 6763 ページ: 1-1

  • [雑誌論文] Dwarf Nova in Gemini2014

    • 著者名/発表者名
      Morokuma, T.; Tominaga, N.; Matsumoto, E.; Shibata, T.; Yamanaka, M.; Tanaka, M.
    • 雑誌名

      Central Bureau Electronic Telegrams

      巻: 4013 ページ: 1-1

  • [学会発表] A Peculiar Radio-Loud Narrow-Line Seyfert 12015

    • 著者名/発表者名
      Morokuma, Tomoki, et al.
    • 学会等名
      Subaru Users' Meeting FY2014
    • 発表場所
      国立天文台三鷹キャンパス
    • 年月日
      2015-01-13 – 2015-01-15
  • [学会発表] Ibn型超新星KISS14zの大学間連携測光観測2015

    • 著者名/発表者名
      諸隈智貴
    • 学会等名
      第5回光赤外線天文学大学間連携ワークショップ
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2015-01-07 – 2015-01-08
  • [学会発表] Time Variability Studies on AGN2014

    • 著者名/発表者名
      Morokuma, Tomoki
    • 学会等名
      Evolution of SMBHs with HSC: First results from initial dataset
    • 発表場所
      台湾中央研究院、台北(台湾)
    • 年月日
      2014-12-18 – 2014-12-20
  • [学会発表] 可視変動により見つかったradio-loud narrow line Seyfert 1の多波長観測2014

    • 著者名/発表者名
      諸隈智貴、田中雅臣、伊藤亮介、秋田谷洋、冨永望、諸隈佳菜、野間千菜美、斉藤嘉彦、徂徠和夫、藤沢健太、新沼浩太郎、元木業人、松本恵未子
    • 学会等名
      日本天文学会2014秋季年会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-13
  • [学会発表] Kiso Supernova Survey (KISS)2014

    • 著者名/発表者名
      諸隈智貴
    • 学会等名
      木曽シュミットシンポジウム2014
    • 発表場所
      国立天文台三鷹キャンパス
    • 年月日
      2014-07-10 – 2014-07-11
  • [備考] Supernova survey with Subaru/Hyper Suprime-Cam

    • URL

      http://tpweb2.phys.konan-u.ac.jp/~tominaga/HSC-SN/

  • [備考] Kiso Supernova Survey (KISS)

    • URL

      http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/KISS/

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公開日: 2016-06-01  

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