解像型大気チェレンコフ望遠鏡MAGICを用い、Flat Spectrum Radio-loud Quasar (FSRQ)天体等宇宙論的遠方に位置する天体からの超高エネルギーガンマ線観測から、天体のガンマ線放射機構と銀河系外背景光(Extragalactic Background Light; EBL)の研究を続けている。 本研究の成果のひとつ、FSRQ天体PKS 1510-089のMAGIC望遠鏡を中心とした多波長観測結果をまとめた論文「MAGIC gamma-ray and multifrequency observations of flat spectrum radio quasar PKS 1510-089 in early 2012」がAstronomy and Astrophysics誌に受理され、出版された。 構築したFermiガンマ線衛星データを用いた天体の自動モニターシステムを用い、遠方ブレーザー(赤方偏移z=0.94)S3 0218+357のガンマ線フレアをいち早く発見した。これがMAGIC望遠鏡による観測につながり、これまで知られる中で最も遠方に位置する天体からの超高エネルギーガンマ線の検出に成功した。 また浜松ホトニクス製MPPCモジュールを購入し将来のチェレンコフ望遠鏡の検出器開発のための準備を行った。
|