銀河における星形成は個別の分子雲の内部または周辺で進行するが、どのような要素が星形成をトリガーし、進行を決定づけるかは未だ不明である。本研究では、近傍銀河において個別の分子雲の物理状態を表現しうる物理量をパラメータ化し、多変数解析の手法を用いて星形成の定式化を行うことを目的とした。近傍銀河M33及びNGC300に対して大規模な観測を電波から光赤外波長域に渡って行い、100以上の分子雲を対象として主成分解析を行った結果、分子雲における星形成は6つの変数(星形成率、星質量、ダスト密度、低密度ガス質量、高密度ガス質量、年齢)が3つの変数間の関係2つに集約され、2つの「基本平面」をなす事がわかった。
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