原子核がエネルギーを与えられた時に起きる構造変化の機構を、クラスター構造という多体相関に注目して明らかにした。質量数が30を超える領域でも、クラスター構造は重要であった。 34Sではエネルギーの低い安定な状態(基底状態)では陽子と中性子が一体となった構造をしているが、エネルギーを与えると2つの16O芯の周りに残りの2つの中性子が周る構造が現れることを示した。42Caでは、基底状態では球形であるが、エネルギーを与えると多彩な変形構造が現れ、その中にはα-38Arクラスター構造もあることを示した。 他にも、クラスター構造と核反応や、第一原理的な光物性の研究も行った。
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