本研究では、有望な重力波源である相対論的連星の運動とそれに伴う重力場変動を明かにするため、ブラックホール摂動法を用いた研究を行った。 ブラックホール摂動法では、連星をブラックホール時空中を運動する質点でモデル化し、質点による重力場摂動を計算することで、軌道進化や重力波波形を評価する。しかし、摂動計算の数値コード化の際に、単極子、双極子成分が非物理的モードを含んでしまうことが問題となった。これを解決する方法として、適切な初期条件を与えることを提案した。 また、作用-角変数を用いた正準形式の拡張や、ポストニュートン法の結果との比較等、重力場摂動を考慮した軌道を記述する方法について研究を行った。
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