宇宙背景輻射(宇宙空間の温度分布)の観測結果を通じて、観測と無矛盾にさまざまな初期宇宙のシナリオ・可能性を考えることができました。特に、力の統一理論の候補である弦理論を基に、そのゲージ場由来の複数のアクシオン場(擬スカラーモジュライ粒子)が、エネルギーを供給して、存在したと思われる宇宙初期の加速膨張を引き起こしたり、軽いアクシオンが暗黒物質になる可能性を考えることができました。 ここで、弦理論のゲージ場は弦理論の力を司るもので、宇宙の安定性のためにも、必ず存在するべきものです。また、暗黒物質は銀河団の種、すなわちわれわれの存在を作り出すために必要なものです。
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