本研究の目標であった、"パルス強磁場下における比熱測定装置の開発"に成功した。これまで36 msという短いパルス磁場下での比熱測定の報告は全く無かったが、本研究により、短パルス強磁場下という環境下での比熱測定が世界で初めて成功した。開発した測定手法は他の研究にも応用でき、磁気熱量効果という類似の熱測定手法もパルス磁場下で確立された。 この研究では、上のような測定技術の開発だけにはとどまらず、さらにBiCu2PO6およびCu3Mo2O9における比熱を50 T以上のパルス強磁場下で測定し、磁気相図などを明らかにした。これらの結果は物理専門誌で報告した。
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