単層カーボンナノチューブ(SWCNT)に対して、密度勾配超遠心法やグル分離法を用いて、試料の高純度化を行い以下の測定を行った。半導体型SWCNTのゼーベック係数測定を行い、Bi2Te3系に匹敵する大きなゼーベック係数をもつことを発見した。磁化率の直径・温度・電子状態依存性の測定を行い、理論で予想された新奇な磁性の振る舞いを明らかにした。NMR測定からはNMR緩和率の直径依存性が理論計算に一致すること、半導体と金属型の混合試料に比べて金属型のみを含む試料でLuttingerパラメータの顕著な変化を見出した。放射光X線回折実験からほぼ単一カイラリティ試料の炭素原子間距離の精密決定を行った。
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