研究課題/領域番号 |
25800207
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
竹田 幸治 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 量子ビーム応用研究センター, 研究副主幹 (50399416)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ウラン化合物 / 超伝導 / 強磁性 / 軟X線磁気円二色性 |
研究概要 |
軟X線磁気二色性測定装置の試料の測定位置をデジタル画像で取り込むためのハードウェアの購入および整備を進めた。 現場に沿った機種の詳細な再選定を行うことにより、当初計画していた1600万画素クラスのカメラと通常レンズの組み合わせで位置分解能を得るよりも、カメラは120万画素クラスにしてレンズを高倍率の長距離望遠鏡レンズを採用する方が暗い装置内部の試料の撮影には適していることが分かった。 しかしながら、長距離望遠鏡レンズの価格が高額であったため、当初導入予定であった測定試料の準備作業のための実体顕微鏡の購入を諦め、研究遂行上優先順位の高い物品購入のための予算の再配分を行った。結果、現在画像取得のためのハードウェアが揃い、現場での調整を行っており、経過は順調である。 また、本課題で実験予定である強磁性超伝導体URhGeとは別のウラン化合物や遷移金属化合物および、希土類化合物での予備実験を継続的に行い、実験ノウハウの蓄積も進んででおり、これらの実験からの成果も発表した。主たる研究の実施にむけての準備は順調に進んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ハードウェアの機種選定に当初計画から変更があったが、予算の選択・重点化により目標としている精度での画像取り込みが確保できる見通しである。 ただ、購入機種の再選定により、長距離望遠鏡レンズの購入額が入札対象となったため、想定よりも入手できるまでに時間を要してしまった。しかしながら、研究全体には大きな影響は生じないと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要に記載していた通り、当初計画からシステム構成に変更があったが、むしろ目標達成の見通しが良くなったと考えている。 すでに主要なハードウェアは揃えることができたので、早急な実際の試料測定位置での画像取得のシステムの構築および、本格稼働させることに当面集中する。 一方で、既存の軟X線磁気円二色性装置を用いた実験を継続的に行い、強磁性超伝導体URhGeの実験に向けての実験ノウハウをさらに蓄積する。 なお、測定試料であるURhGe試料はすでに入手済みであり、実験準備は滞りなく進んでいると考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究実施に向け購入物品の仕様の再検討を行い、限られた予算の中で優先順位の高い物品から予算の再配分を行った。その際、購入を断念した物品もあり、結果として、予算の余剰が発生した。 実験に必要な寒材などの消耗品として使用する予定である。
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