本研究はユニークな方法で光と「原子」の相互作用を制御することを目的とする。外部グレーティング法でナノ光ファイバーに共振器を加えた。「原子」として量子ドットを利用しました。 本研究代表研究者のMark Sadgroveが欠陥(不連続点)を含む外部グレーティングを用いナノ光ファイバーにフォトニック結晶共振器を実現した。欠陥としてはグレーティングの中心に、グレーティング周期の3/2倍のギャップを開けた。グレーティングのデザインはFDTD数値計算で行い、共振器Q値の最適化と共に最低のロスを実現するパラメターを検索した。最適なパラメターに基づきグレーティングの製作を行い、ファイバーとグレーティングの組み合わせの光学特性を測定した。数値計算の結果と実験結果が一致する。 本方法で生成された共振器はQ値が4000まで実現できた。この値は単一材料から作られたフォトニック結晶ナノビーム共振器と近似である。更に、ナノファイバーの効果的な屈折率が直径に依存するため、共振器の共鳴波長がナノファイバーの直径による制御できる。 更にナノ光 ファイバーの表面上に担持された量子ドットと組み合わせることで共振器効果により量子ドットの自然放出光強度の増強に成功した。自然放出の最大増強値(enhancement factor)がほぼ10でした。この値は世界中のフォトニック結晶ナノブームを用いる研究所(例えばハバード大、Caltech等)と同一。
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