研究成果の概要 |
本来、界面活性剤は水と有機溶媒の相溶性を大きくする働きを持つことが知られている。これに対し、研究代表者らは、2,6-ジメチルピリジン水溶液やアセトニトリル水溶液にC12E5などの非イオン性界面活性剤を添加した場合には、相溶性が小さくなることを発見した。コントラストマッチング法による小角中性子散乱実験を行ったところ、、2,6-ジメチルピリジン水溶液中ではbilayer構造が、アセトニトリル水溶液ではミセル構造の形成が確認された。これらのbilayer構造とミセル構造では、C12E5の疎水基が溶媒分子と相互作用せず、親水基のみが水を選択的に引き付けることで「界面不活性性」が生じていると解釈できた。
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